HUNCH (2015-)
   
倉庫として使われていた築40年のビルを耐震改修して、アーティストが利用するシェアアトリエにコンバージョンする計画。

シェアアトリエ/用途と外部空間
均質な空間が繰り返される既存の事務所ビルに、周囲の環境に呼応した様々なかたちの外部空間を挿入することで多様な空間を提供し、シェアアトリエという用途に適切に対応できる包容力を備えた構成を目指しています。外壁のほとんどは既存のままですが、挿入された外部空間に合わせてサッシが外されることで、内部の活動が外へ発信されることを意図しています。

ハンチによる耐震補強
内部空間を一体的に利用できるように、ブレースではなくハンチを主とする耐震補強の方法を採用しています。梁下端から下がってくるハンチは外観の印象を特徴づけ、また内観では天井仕上げとともにインテリアデザインをまとめる主たる要素となっています。

貨物用エレベーター/1階
シェアアトリエでは大きな荷物の上げ下ろしが想定されるために貨物用エレベーターを新設し、1階ではトラックが乗り入れられる大きな荷解スペース、各階でも貨物用エレベーター前に十分な広さの荷解を設けています。また1階では、吹抜けがあるイベントスペースやギャラリーなど、パブリックかつテンポラリーな使われ方が想定されているために、閉じられているが光を通す透明性の高い外装仕上げあり、かつ荷解スペースの扉は開閉が手動で行える軽量なものとするために樹脂製の素材を採用しています。

用途:シェアアトリエ、オフィス
建築面積 : 約240m2
延床面積 : 約1,300m2
規模•構造;地上6階建て、鉄骨造
*内部美玲と共同設計